2017.05.04 Thursday

阪堺 モ351形[その8−仕上げ]

窓枠部品を内側から貼ります。銀色の部品ですのでそのまま未塗装で使います。厳密にいえば中扉右側の窓が、昔は左右開きの二枚窓だった点がキット(=現在)とは異なるのですが、その表現は省略しました。屋根上機器も接着します。

 

 

窓セルを入れます。前面はロストワックスパーツに厚みがあるため、例によってアクリルはめ込みにしました。

 

 

下回りと車体とをこのまま組み合わせると、台車枠が干渉して首を振りません。キットの説明書にも指示があるとおり、ここはt0.3のプラ板をかまして車体をかさ上げすることにしました。下の写真で、二つ穴の開いた白いプラ板の帯が2か所あるのがそれです。台車枠をBトレ動力に貼るときの高さにも依存しますが、私の場合はt0.3で問題ありませんでした。

 

 

点灯化のために開けておいた穴に、リード線をハンダ付けした1608のチップLEDを入れます。

 

 

むむっ、入りきりません。ざぐり量が足りなかったようです。

 

 

この段階まで来て追加でざぐるのも、車体を傷つけるリスクがありそうなので、車体内部から照らすように方針変更しました。集電板から中継基板を一枚介して前後の前照灯LEDに接続します。今回は標識灯の点灯は考えていません。

 

 

最後に床板と車体をビス止めして完成です。

 

 

 

 

 

同じレールクラフト阿波座のモ161と並べてみます。

 

 

 

3Dプリンタで作ったモ601、モ701とも並べてみます。まぁまぁ、悪くない感じですね。

 

 

 

何度かに分けて私の場合の組み立て例を紹介をしてきましたが、最初に書いたように、詰めの甘い部分が幾つか残ったキットでした。明らかな部品の間違いだったり、説明書に組み立て手順が書いていなかったり…。モ161形キットはその辺りがちゃんとしていただけに、余計に気になった次第です。

まぁ、鉄道模型初心者でブラスキットを組み立てようという方はあまりいないと思いますので、それでも特に問題ないのかもしれませんが、ネット上に他の作例が見当たらなかったこともあり、恥を忍んで失敗談まで含めて細かくご紹介したつもりです。これからチャレンジされる方の何らかの参考になれば幸いです。

 

2017.05.03 Wednesday

阪堺 モ351形[その7−塗装]

非冷房時代の屋根上の資料を探してみたのですが、ネット上ではいい写真を見つけることができませんでした。モ501形であればいくつか見つかるものの、どうもモ351形とはランボードの位置等が異なるようです。

 

一か八かでトンボ出版の「阪堺電軌・和歌山軌道線」という本をネット通販で購入したところ、ばっちりの写真が掲載されていました(著作権の問題があるので転載はしません)。屋根の両サイドに、各々ひと続きのランボードが連なっているというのが正解のようです(南海らしいですね)。足の位置や長さ、屋根のRに合わせた形状を再現するために3Dプリンタで出力することとし、標識灯と一緒に出力サービスに注文しました。

 

 

 

ベンチレータは、形状が類似のTOMIXPB6017「ベンチレータ(キハ10系用・A10個・B2個)」を使うことにしました。AとBとの違いが製品を見てもよくわからないのですが(長さが若干異なる??)、Aのほうを使うことにし、取り付け足に合わせて屋根上に穴を開けました。下の写真はふたつともAです。右が製品そのままで取り付け足が二つあり、今回は取り付け足の一つを切除して左の状態にしました。二つの足に合わせて穴あけすると、穴の精度が悪かった場合に、ベンチレータと車体の並行が取れなくなってしまいますので。

 

 

 

 

サフを吹きます。

 

 

肩と屋根のRにスジが浮き出ていることが分かりましたので、一度磨きなおすことにしました。

 

 

 

再びサフで下地調整できたら、屋根に灰色9号を吹きます。

 

 

屋根上機器(配管、ヒューズボックス、パンタ台)をマスキングゾルでマスキングします。

 

 

ねずみ色1号を吹いて、マスキングゾルをはがします。屋根のRのスジは、結局消しきることができずに浮き出てしまいました。

 

 

今度は屋根をマスキングして、車体色(雲)となる白3号を吹きます。

 

 

雲塗装のマスキングは、キット付属のシートを使用します。前回のモ161形のときはドア部の密着が不足して吹込みが発生したため、ドア下部を避けて凹みに密着できるように切り抜きました。

 

 

貼ります。吹込みそうなところは、念入りにマスキングゾルで覆います。

 

 

非冷房時代ということで、オレンジ色には手元にあったガイア015「ピュアオレンジ」を使いました。少々鮮やかすぎたかも知れません。

 

 

マスキングをはがします。がーん。ドア右横の車体部分に吹込みが…

ドアの凹みに密着させたぶん、逆に浮き上がってしまったのでしょうね。通常の帯塗装と異なりドア右横の雲は下に向かっているため、横方向に粘着面積が足りなくなったようです。

 

 

気を取り直して屋根上機器を仮置きしてみます。

 

 

ドアレールに銀、前面Hゴムに灰色を入れ、ステッカーや車番インレタを貼っていきます。前面のオレンジ色の車番は当然のことながらキットに含まれないため、デカールを作りました。

 

またしてもここでミスを犯してしまいました。側面ドア間の車番はドア間中心=3枚目窓の下にくるはずなのですが、窓ひとつぶんずれて貼ってしまいました。車番インレタを貼った直後に気づいたのでセロテープではがそうとしたものの、こういうときに限ってしっかり転写されてしまっており、びくともしません。下手にいじって元の塗装を冒すのも怖く、目をつむることにしました。実車の写真を見ながら貼ったのに間違えるとは、なんとも情けない限りです。

 

悲しい思いでクリアコートしました。

 

2017.04.30 Sunday

阪堺 モ351形[その6−台車、屋根上]

モ351形の台車はKS-69もしくはTB-58ということで、恐らくメーカーが異なるだけで実質同形式だと思われますが、キットには専用の台車枠パーツが付属していますので、それを組み立てます。

 

表側

 

裏側

 

メインのパーツは、ブレーキシリンダやボルスタアンカを折り曲げることで立体感を出していきます。

 

 

軸受と空気バネは別パーツとなっているので、メインのパーツにハンダ付けします。この空気ばねパーツ、裏に縦筋が入っていてちゃんと半円柱形に曲げることができるものなのですが、非常に残念なことに、レールクラフト阿波座公式ページの作例写真が、この曲げを省略して扁平なまま組み上げたものになっています。見せ場のひとつなのにもったいないなと思います。

 

 

 

パンタはモ161と同様の構成で、やはりエッチングパーツを組み立てていくことになります。予備がまるまる1個分付属しているのは親切ですね。

 

 

下部の枠とシューのみ、ハンダ付けする箇所があります。

 

 

その他はパーツをはめ込んでいくだけですので、特に難しいところはありません。

 

 

 

続いて、屋根上機器や配管を組み立てます。これもやはり予備がまるまる1組ついています。

 

 

まずはパンタから前面に伸びる配管です。パンタの下で若干持ち上げて立体的にしておきます。

 

 

続いてパンタから屋根中央に向けて伸びる配管です。先端にあるヒューズボックスや碍子まで表現されているので、ここは折り曲げて立体的にしていきます。

 

 

 

むむむ、またもや、といった感じですが、配管が描くクランクの向きが、パーツと図面とで左右逆になっています。これは図面のほうが正しいので(屋根の穴位置も図面のとおり)、配管を強引に180°ひねって辻褄を合わせました。

 

 

もうひとつ、同じようにパンタから前面に伸びる配管を組み立てます。このパーツは特に問題ありませんでした。

 

 

 

 

こんな感じで穴にはめていきます。

 

 

位置が決まったら、裏からハンダで固定します。

 

 

 

今回は非冷房時代を再現しようと考えているため、冷房パーツ(冷房機、補助電源)は使いません。それらの取り付け用に開いている穴をハンダでふさぎました。

 

 

ここまでくると、かなりカタチがみえてきました。

 

 

2017.04.28 Friday

阪堺 モ351形[その5−車体組み立て3]

車体が箱になりましたので、小物を取り付けていきます。

 

まずは車外スピーカーです。四角いパーツと丸いパーツの2種類がありますが、私が調べた限りでは丸いパーツを使うのが正しいようです。四角い時代もあったのでしょうか? (→コメント欄にてご指摘いただきました。近年、丸型から角型への交換が進んでいるようです)

 

 

 

 

続いて、同じ板に収録されている排障器を折り曲げて組み立てます。特に問題なく組み立てられます。

 

 

 

 

うむむ。床板が車体に入りません。組み立て説明書にも、やすって調整を、という旨のことが書いてあります。

 

 

確かに床板はヤスれば入るのですが、さきほど作った排障器パーツは床板と位置を合わせてビス留めする構造ですので、排障器パーツまでヤスらなければならなくなります。そうすると、今度は排障器と全面裾が干渉します。下の写真のように、排障器パーツは前面基準で正規の位置に配置し、床板は端面をヤスるため、ビス穴が揃わなくなります。

 

 

これはビスで留めてみたときの写真ですが、このあとビスを外し、位置をずらした状態で床板と排障器パーツとをハンダ付けしました。 →記憶違いでした。排障器パーツの穴を拡大して、排障器パーツと床板との穴位置を揃えて下の写真のようにビスで仮止めしハンダ付け、そのうえでビスを外しました。

 

 

 

 

続いて雨どいを取り付けます。ここも正直なところ、どのように取り付けるのが正しいのかわかりませんでした。雨どいパーツに3か所ある取り付け足は、車体肩部3か所の穴にぴったり合いますので、これを差し込むことに間違いはなさそうです。

 

 


差したままの向きだと雨どいが立った状態になってしまうため、90°折り曲げてみたのですが、そうすると折り曲げ部の足が隠れずに見えてしまいます(もっともこれは、私の工作技術が未熟なためだと思います)。片側の雨どいがそうなってしまったため、もう片側は折り曲げずに立ったままにしました。もうひとつよく分からなかったのは、雨どいの長さが取り付け足に対して前後非対称だということです。上から見ると、左右の雨どいが交互にずれたような形になってしまいました。我ながら中途半端な工作に情けなくなります。

 

2017.04.22 Saturday

阪堺 モ351形[その4−車体組み立て2]

前面パーツを準備します。参考までにBトレの前面と並べてみました。プラ成形のほうがシャープですし、キットに付属するロストワックスのパーツは若干幅が広いように思えますので、ここは好みが分かれるところかもしれません。

 

 

ロストワックスの製法上やむを得ないことだとは思うのですが、やはり方向幕横の標識灯のモールドが甘いのが気になり、削ぎ落としてしまいました。3Dプリンタで別パーツを作ろうと思います。また、点灯化のために前照灯に穴を開けました。右が加工前、左が加工後です。

 

 

サボ受け(前面ですがサボと呼ばせていただきます)と方向幕は別パーツになっていますので、ハンダ付けします。これはゆくゆく登場時仕様の製品化も視野に入っていたということなのでしょう。正面向かって右側の看板受けは設置されていない時代もあったようなので、今回は取り付けないことにしました。

 

 

 

先に組み立てた側板+屋根のセットと前面パーツを接合する際、専用冶具で位置合わせをする仕組みになっています。前面パーツ上部1か所、下部3か所、床板パーツ側2か所をビスで仮止めするのですが、前面パーツ下部の両側は位置が合わず、止めることができませんでした。鋳造パーツで精度を出すのは難しいのでしょうね。そもそも、ビス止めできたこの位置が本当に正しいかというと、ちょっとわかりません。腕の立つ方であれば、他の方法で位置合わせしたほうがよいように思います。

 

 

位置が合ったら外側からハンダをチョン付けしたあと冶具を外し、あとはつなぎ目にハンダをモリモリします。

 

 

 

そしてヤスリで整形します。砲弾型ヘッドライトの後方も、盛ったハンダをヤスリで整形しておきました。

 

 

 

つづく。

2017.04.16 Sunday

阪堺 モ351形[その3−車体組み立て1]

車体を組み立てていきます。とここで、車体の組み立て方が説明書のどこにも書かれていないことに気づきます。同じ「組立図I」と題された資料をモ161とモ351とで比較すると、モ351のほうには明らかに組み立てに必要な情報が不足しています。幸い、キットの構造は両者でほぼ同じですので、私はモ161の説明書を参照しながら組み立てることにしました。

 

 

 

側面外側と屋根が一体になったパーツは折り曲げ済です。屋根のRが若干いびつに曲がっていたので、手で軽く修正しました。

 

 

内貼りをランナーが付いたままコの字に曲げます。

 

 

そして内外を重ねます。内貼りに設けられた床板留め用のリブは、この時点で90°内側に折り曲げておきます。

 

 

内外板の位置合わせ用に左右2か所ずつビス穴がありますので、付属の1.4mmねじで留めて固定します。

 

 

内外板をハンダで固定する前に、もっと後の工程(塗装後)に取り付けることになるアルミサッシパーツがちゃんとはまるか、仮固定してみます。ちゃんとはまれば位置合わせはOKだということです。

 

 

 

内側からハンダを流し、固定できたらエッチングばさみでランナーから切り離します。

 

 

つづく。

2017.04.13 Thursday

阪堺 モ351形[その2−動力組み立て]

以前のモ161形と同様、動力から組み立てていきます。あまりこういうところで批判めいたことを書くのは本意ではないのですが、このキットは詰めの甘さが目につきます。モ161形のキットが丁寧な作りだっただけに、なおさら残念な気がします。どこに甘さを感じたかはおいおい書いていきますが、キット付属の組立説明書を補足する形で組み立て方をご紹介できればと思います。(とはいえ、このブログでご説明する組み立て方はあくまで個人の一例ですので、参考にされる場合も自己責任でお願いします)

 

 

ベースとなるのは、KATOのBトレ用動力です。通勤電車1,2、急行電車1と、台車違いで3種類ありますが、台車モールドは削ってしまうためどれを使ってもいいと思います。私は通勤電車2を使いました。

 

 

 

下の写真の状態までばらします。左半分のみ部品として流用し、右半分は不要となります。

 

 

 

台車枠を削っていきます。キットの組立図には「表面を削って厚さ0.8mmにします」と書かれていますが、軟質プラということもあり均一に薄くするのはなかなか難しいです。目安としては「集電板のピボット軸受が露出して若干削れるくらい」かと思います。

 

 

下の写真の状態だとまだ不十分ですね。実際にはこのあと、さらに削っています。削りが足りないと、このあと台車枠パーツを接着したときに左右が膨らんでしまい、車体に干渉しやすくなります。

 

 

 

台車の準備ができたら、次は床板を組み立てていきます。必要なのは下の写真のパーツ類です。

 

 

絶縁用シールの灰色にハッチングされた箇所をカッターで丁寧に切り落としていきます。

 

 

床板に貼ります。貼るのは床板パーツの、文字がエッチングされていない面(裏面)のはずです。「はず」というのは、この床板パーツに誤りがあり、どっちつかずだからなのですが…

 

 

この床板パーツの組み立て方、よく知っています。モ161形と同じ構成だからです。絶縁シールを貼ってから折り返し、さらに動力台車側の受けだけさらに折り返すのですね。交互に2回ということです。モ161形のときは板を曲げる向きがよくわからず、いじっているうちに板が分離してしまい(繰り返し曲げると切れますよね)、結局ハンダ付けしたのでした。今度こそは間違えずに組み立てるぞ! 180°折り返しなので溝に沿って山折りですよね。

 

ん?? 交互に2回折り返すので、溝が板の裏と表にそれぞれはいっていなければならないはずなのですが、二つの溝が同じ側(表側)にあります。2回目の180°折り返しができません。

 

 

がーん! 結局こうなってしまいました。 念のためにモ161形のときの記録写真を見返すと、ちゃんと表と裏にひとつずつ溝が入っています。これはもう、パーツが誤っているとしかいいようがありません。

 

 

結局、またもはんだ付けで復旧するハメになりました。動力台車側の受けは、3枚の板の円が揃っていなければ走行に影響するため、気を使う作業となります。

 

 

次にBトレ動力から外したモーターをブラケットにビス止めします。が、今度はビスが奥まで入りません。モ161形のときはしっかり止められたのですが… しかしこれはキットが悪いのではなく、モーターのケーシングが変わったせいです。

 

 

見た目は同じなんですけどね。(左:今回のモーター、右:昔のモーター)

 

 

仕方なく、t1.0(t1.2だったかな?)のプラ板を適当に切って、スペーサ代わりにかませることにしました。見た目が適当なのでお恥ずかしい限りです。ともかく、これでしっかりとブラケットに固定することができました。

 

 

集電板はこちらの板のE206,E207です。

 

 

切り取って、

 

 

タブを立てます。

 

 

集電板を床板に固定するためのプラ棒を4つ用意します。プラ棒自体は長いままキットに同梱されていますので、所定の長さに切り分けるだけです。

 

 

床板に開いている穴に通し、裏から瞬着で固定します。

 

 

集電板をはめ、さらに裏側をシールで絶縁したモータブラケットを載せて固定します。集電板のタブはモータの端子にうまくはまります。この仕組みはよくできていますね。

 

 

ユニバーサルジョイントとウォームギアを復旧し、床板の穴に裏からはめた動力台車と結合します。

 

 

付随台車側は、ワッシャを1枚かまし、挽き物のセンターピンを介して床板にビスとめします。

 

 

こんな感じで組みあがります。

 

 

 

試走してみたところ、特に不安もなく快調に走ってくれました。次回はいよいよ車体を組んでいきます。

2017.04.11 Tuesday

阪堺 モ351形[その1−開封]

神戸の鉄道模型イベントで目にしてから2年半、発売開始から1年、ようやくレールクラフト阿波座の阪堺電車モ351形キットを手に入れました。同社モ161形キットの流れを汲む商品で、ラッピング車両や類似のモ501形の製品化も予告されていましたが、現在のところリバイバル青雲塗装のみ発売されています。今後の商品展開もあまり期待できそうにありません。とはいえ、これまでNゲージではBトレくらいしか製品化されておらず、入手可能なキットという意味では貴重な存在です。

 

 

 

 

ざっと確認した限り、パンタと屋根上配管、排障器等に予備パーツが含まれているほかは、ほぼちょうど1両分の材料となっています。写真に写っている以外に前面窓セルもあるはずなのですが、たまたま同梱されておらず、後日追加で送っていただきました。前面パーツはロストワックスです。

 

次回以降、組み立てていこうと思います。

 

 

 

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